私用で長野へ
めちゃくちゃ新幹線混んでる
指定席もなく
凄い人
何でかわからない
しかし 今の俺は舞台に向けてまっしぐら
当然 台本を読み込むのには もってこいの時間
ちょっと奮発 グリーン席が1枚だけあった
まさに 俺のために残されていたかのように
ビールも買わずに乗車
気合いが入っていた
俺の席には…
使い果たしたティッシュが散乱していた
隣の人が「あっ」と片づけた
「なんなんだこいつ」と思い それからは、お金を返してもらいたい位の車内だった。
隣の人
目付きヤバイ
「疲れた」
「ふざけんな」
この二つの言葉を、連呼
ずーっと
ずーっと
すると「ボキッボキッ」と一本ずつ指の骨を鳴らしはじめた
俺は 台本を開くどころか、色々な想定をするしかなく
拳を握ってみたり
いつもは 靴を脱ぐけど、はいたまま戦闘体制を整えてたり
頭の上には 荷物がギッシリ
それを いかに上手く利用しようかとか
「おい 降りるぞ」
どこからか声が
奴は
「ハイッ」
と 思いきり笑顔になり、頭の上の荷物全部両手に持ち、降りて行った
たまってたんだな〜
俺の1時間30分返せ!あと グリーン代